コメダ珈琲の差別化戦略
勤務が終わり、職場の近くのコメダ珈琲でまったりとすごしています。
ふと、日本のカフェ業界の動向が気になったので、パソコンをカタカタさせて周囲の客に私が意識高い系に見せかけるためにも、カフェ業界の動向と各社の差別化戦略を調べてみました。
・売上ランキング(2021年度実績)
1位 スターバックス 1,738億円
2位 ドトール 581億円
3位 コメダ珈琲 288億円
スターバックスが頭一つ抜きんでていますね。若者から高齢者まで、幅広い年代のマーケットを獲得しており、納得の結果です。
ドトールは個人的なイメージですが、価格設定が安価で、ビジネスマンが商談前にちょっと休憩で来店したり、学生が勉強のために来店しているイメージです。(私も受験生時代は大変お世話になりました。)
コメダ珈琲は価格設定が若干強気かな、とメニュー表をみて感じました。珈琲とたまごサンドで約1,000円は貧乏サラリーマンの私にはつらいところです。11時までのモーニングに関してはドリンクを注文すればトーストが無料でついてくるという高コスパなんですけどね。価格設定が高いため、中年層の来店が多いイメージです。
さて、コメダ珈琲はスターバックス、ドトールに比べて明らかに違う点がいくつかあります。
たとえば、スターバックス、ドトールは客自らがカウンターで注文、席まで自分で食事を運んでいくセルフサービス方式ですが、コメダ珈琲は席まで店員が注文を伺いに行き、配膳もしてくれるフルサービス方式。スターバックス、ドトールの店舗コンセプトは「カフェ」であるのに対し、コメダ珈琲のコンセプトは「喫茶店」。
似通ったサービスがありふれている現代において、他社との差別化は最も重要な企業戦略の1つですよね。
コメダ珈琲の差別化戦略の中で最も関心が惹かれたのは、「回転率」を追求しないというコンセプトです。通常、飲食店で売上を上げるためにはいかに回転率を上げるか、が重要になってきます。しかし、コメダ珈琲は回転率を追求せず、逆に「長居大歓迎」だそうです。その理由が、「居心地の良い場所を提供することで、お客さまが常連になってくれるから」だそう。確かに、スターバックス、ドトールに比べるとコメダ珈琲のほうが居心地がよく感じます。ドトールのクッションがくたくたになっている椅子に比べると、コメダ珈琲の赤を基調とした高級感あふれるソファにはずっと座っていたくなりますし、スターバックスやドトールは客の出入りが多いため、「あわただしい雰囲気」が感じられますがコメダ珈琲は全く逆で「時間がゆったり流れている」ように感じます。回転率を捨てて、常連客獲得という独自路線を全うするコメダ珈琲の企業戦略には今後も注目していきたいところです。
ちなみに、私はコメダ珈琲の常連になるかと言われたら、おそらくなりません。(笑)
もう少し価格設定を低くしてくれたらいいんだけど・・・貧乏サラリーマンには厳しいですね。